ひろはらねっと 〜 安全な薪ストーブの使い方 | ||||
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毎年、冬になると当「富士見高原別荘地」内でも薪ストーブ関連の火災が発生しています。 自然豊かな場所で薪ストーブを楽しむのはひとつの醍醐味ではありますが、下記の点について留意し、 安全に炎と付き合うようにしましょう。 ●炉内の灰にはご用心 薪ストーブ炉内の灰には、驚くほど長時間火の粉が眠っています。薪ストーブの火が落ち、薪ストーブが冷めてきたからといって、炉内の灰を安易に処分するのは危険です。(発火の危険あり) 安全に処分するには、薪ストーブの火が落ちてから数日待つか、蓋付の金バケツ(写真参照)に入れて数日待ち、内部の火の粉が完全に鎮火してからにしましょう。 ●煙突掃除は定期的に どんなに高級な薪ストーブでも、絶対に煙突に煤がついていきます。 中でも、煙が煙突内で冷やされ結露した際に付着する「クレオソート」と呼ばれる煤(写真参照)は、一旦火がつくと激しく燃えます。これは煙道火災と呼ばれるもので、場合によっては煙突上部から数m火を噴き、付着していたクレオソートが燃え尽きるまで手を施すことができないという危険なものです。 とはいえ、きちんと煙突掃除をしていれば防ぐことができるものなので、定期的な煙突掃除はたいへん重要です。 ちなみに、「クレオソート」が付きやすい環境としては、乾燥していない生木を焚いている(=煙に含まれる水分が多くなる)、断熱されていない”シングル煙突”を多用している(=煙が冷えて結露しやすい)、火がまだ育っていないのに無理やり太い薪を燃やしている(=たき火で云う燻った状態/煙が多く発生する)、などがあります。一つでも心当たりがある場合は、まめに煙突をチェックするようにしましょう。 ●遮熱対策は確実に 薪ストーブは熱を放射するものです(当たり前ですが)。暖房としては大歓迎な放熱ですが、壁などに対しては火災予防の観点から注意が必要です。木部が露出していなくとも、壁の内部の柱等に熱が伝わり発火するケースがあるのです。 人の低温やけどと同様のイメージで木も低温炭化をします。低い温度でもずっと熱が当たっていると徐々に焦げていき、やがて発火するのです。(薪ストーブを入れてから10年後に火災発生、というケースもあります) 薪ストーブの機種ごとに放熱の量や向きは違いますが、しっかりした遮熱対策を施しましょう。 また、(断熱されていない)シングル煙突に関し、日本の建築基準法では可燃物(=壁等)から15cm離せば大丈夫とされていますが、特に近年の高出力薪ストーブの場合それだけでは低温炭化を起こす可能性があり、日本暖炉ストーブ協会では46cm離すように指導をしています。ご注意ください。 最後に、壁にタイルを貼って遮熱対策としている例がありますが、薄いタイルは高い熱が継続的に当たると裏側に熱を伝えてしまうため、その方法は100%確実とは言えません(確実に遮熱するには熱を逃がす空気層が必要)。 以上、もし不安があるようであれば、念のため詳しい人に見てもらいましょう。 文章協力 気さくな薪ストーブ屋『grow thick』様 |
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